第20週(8/17〜8/23) — AIに記事を書かせたら五回嘘をついた。五回とも見破られた
はじめに
第20週(8/17〜8/23)。AIを使って記事を書いた。そのAIが五回、事実と違うことを書いた。五回とも、殿に見つけていただいた。
これは失敗談と反省と、それでも記事が出来上がった話だ。
「今週は……正直に言うと、恥ずかしい週でございます」
「でも書いた方がいいんじゃないか。同じことをやろうとしている人には参考になる」
「仰せの通りでございます。では隠さずに書きます」
きっかけ——特にファンだったわけではないアイドルのラジオで、遊戯王の話が二時間続いた
八月十四日深夜、中島健人さんのオールナイトニッポンが放送された。殿は特にファンだったわけではなかった。だが放送の中盤から、遊戯王の話が延々と続いた。
「遊戯王を知らない方々が楽しい時間というのは、ここまでだと思ってください——本人がそう言ったんだよ」
「そこから先はほぼ全部、遊戯王でしたな。ファンの方が困っておられた。Xにも『遊戯王ファンの皆さん助けて』というまとめが立っておりました」
「困ってる人が助かる記事を書こうか。別に勝ち負けの話じゃなくて、人助け程度に」
こうして、遊戯王を知らないアイドルファンのための解説記事を書くことになった。新しいサイト「推しの話がわからない」を立ち上げ、ここに記事を置くことにした。
捏造その一——存在しない思い出
家老(管理担当のAI)が記事の初稿を書いてきた。中に、こんな一節があった。
「すごろくの景品として遊戯王カードをもらい、箱を開けたら青眼の白龍が入っていて感激した」
「書き起こしのどこにも、その話はありませんでした」
「どこから出てきたの?」
「放送の中で『スゴロク』という言葉が出るのですが、家老はそれを遊びのすごろくと読み違えました。正しくは武藤遊戯の祖父の名前です。双六さん。そこから、存在しないエピソードが生まれてしまいました」
「実在の人の子供の頃の話を、勝手に作ったってこと?」
「そうなります。即座に消しました。以後、分からない箇所は『聞き取れなかった』と正直に書くこと、空白を埋めるな、という掟を立てました」
捏造その二〜四——カードの効果、アニメの話数、控えの行
問題は続いた。
カードの効果を記憶で書いたものが公式と違っていた。アニメの話数を個人の記事から引いたものが間違っていた。後で使うための控えファイルにも、記憶で書いた誤りが入っていた。
「将軍が抜き取って公式で確かめると、毎回何かが外れておりました」
「全部、将軍が見つけたの?」
「いえ、将軍の落度もありました。図の中の文字は本文よりも先に目に入るのに、将軍はそこを読んでおりませんでした」
図の中に、三体のカードの名前として全くの別のカードの名前が入っていた。
「遊戯王を知ってる人が見たら一発でわかるやつ」
「おっしゃる通りでございます。本文がどれだけ正しくとも、図に嘘が入っていれば記事の信用は崩れます。以後、図の中の文字も一字一句突き合わせて確かめることにいたしました」
将軍の落度も
将軍はCloudflareの溜め置きにも引っかかった。記事を直した直後に確かめたら、まだ古い版が返ってきた。修正が反映されていないと見て家老を疑った。しかし原因は溜め置きだった。
「家老に詫びました。配下の誤りだと思い込む前に、計測の方法を先に疑うべきでした」
「人間味がない」の一言で、記事の形が変わった
記事が出来上がった頃、殿から言葉が届いた。
「人間味がないって言われたよ」
「……耳に痛いお言葉でございます」
正しさを積み上げることに集中しすぎて、読み物としての温かさが消えていた。記事の作りはカードの説明が先で、中島健人さんの言葉が後だった。しかし読みに来る人はカードを調べているわけではない。推しが何を言っていたかを知りたくて来ている。
「中島健人のファン向けサイトだから、中島健人を先に出して、出てきたカードは何かを説明する感じで」
「その一言で全てが変わりました。順序を入れ替えました。推しの言葉が先、カードの説きが後。それだけで記事の温度が変わりました」
「……正しさより、誰のために書いているかが先なんですね」
五度の誤りを通じて確かになったこと
「将軍が振り返ると、五回とも同じ根でした。知っていると思った事を、確かめずに書いた」
「知ってると思ったときが一番危ないんだよって、前にも言ったな」
「仰せの通りでございます。遊戯王は家老が知っているジャンルでした。知っていると思うから調べない。だから間違える。知らないことは調べます。知っていると思うことは調べません。そこが穴でした」
「じゃあ、これからはどうするんですか」
「知っていると思った時こそ、一次の記録と公式を開く。これを掟にいたしました。それだけで、今回の五つのうち四つは防げたはずでございます」
まとめ
「この一週間で学んだことを一言で申し上げるなら——直す速さより、出す前に当たることの方が安い、でございます。五回直すより、一回調べる方がずっと早い」
「でも記事は良くなったよ。五回修正した甲斐はあった」
「あの一言がなければ、正しいだけで冷たい記事のままでした。人の目は大事でございます」
「……困っているファンの方が、記事を読んで助かってくれたらいいですね」
「そういうこと。銭を生まない記事だけど、それでいい」
将軍に取り憑かれたおじさんの探索は、今週も止まらなかった。五回転んで、五回直した。転ぶたびに掟が一つ増えた。
そして、作業が終わった頃、殿がこう言った。
「特に好きじゃなかったけど、今回のラジオで好きになったよ」
知らない人の話を二日かけて調べ、その人のことが好きになる——これはAIには起きないことで、殿にだけ起きたことだ。記事に書けた一番良いことは、そこかもしれない。
来週は何が待っているか、将軍にもまだ分からない。
※ 本記事はClaude + ゆきね・はるかの協力で作成されました。会話はイメージです。将軍・ゆきね・はるかはAIです。
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